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ショーン・オブ・ザ・デッド (原題:SHAUN OF THE DEAD)

2004年イギリス映画


ゾンビで溢れかえったイギリスを舞台としたホラーコメディ。

突如死体が生き返り始めたイギリスの街を舞台に、ちょっと抜けてる男ショーンがサバイバルを繰り広げます。
仲間と共に母親と元恋人を救出しに向かいますが、徒歩でゾンビだらけの街を移動する事を余儀なくされ、一行は行きつけのパブに逃げ込みます。
限られた武器しかない状況の中、周囲を大勢のゾンビ囲まれてしまう…。

主演/脚本のサイモン・ペグと監督のエドガー・ライトが大のロメロ「ゾンビ」ファンという事で、ロメロファンが嬉しくなっちゃうシーンが散りばめられています。
登場するゾンビもちろん走りません。 これ重要。
青白い顔でユ~ラユラ歩く姿は間違いなくロメロゾンビ。

あと、実家の母親バーバラを助けに向かうとき、電話で「We are coming to get you, barbara!」と叫びます。
そう、「ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド」のオープニング、妹バーバラをからかう兄ジョニーの台詞「They are coming to get you, barbara.」ですね。

ショーンの友人デビッドの死に様は「死霊のえじき」さながらの人体解体ショー。
最後はもちろん籠城して死者の群れと対峙するというゾンビ映画の王道的展開です。

また音楽はロメロの「ゾンビ」から2曲使われていて、母親と元恋人の救出をシミュレーションする場面でゴブリンの「Zombie」、エンドロールの最後に北米版サントラから「The gonk」が流れます。

ロメロ作品以外にも、腹に開いた穴越しにショーンの顔が見えるシーンは「地獄の謝肉祭」だし、繰り返し見たらもっとパロディシーンが見つけられるかもしれません。
コメディとしてももちろんちゃんと笑えますが、ホラー映画としても立派なクオリティを保持しています。
ゾンビへの愛情とロメロへの尊敬に満ちた作品であり、ゾンビ映画としても高いクオリティにあることから、個人的にはホラーと分類しつつ高く評価しています。
ホラー映画ファン、ゾンビ映画ファンは絶対に見逃せない1本です。


【2014年2月追記】
ジョージ・A・ロメロへのリスペクトと愛に満ちたゾンビコメディ「ショーン・オブ・ザ・デッド」がBlu-ray化されます!

 


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