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ゾンビーノ (原題:FIDO)

2006年カナダ映画


ゾンビを題材にしたコメディです。

1950年代、放射能を含んだ雲に覆われたことにより、死者が蘇り出した地球が舞台。
無数のゾンビ達が人間を襲い始めるが、軍隊によって人間の居住区からゾンビを追い出す事に成功。
居住区周囲にフェンスを築いて安全な生活を取り戻す。
そんな中、 ゾム・コンという企業がゾンビを飼いならす首輪を開発し、捕らえたゾンビに装着。
各家庭にペットとしてゾンビを販売している。
首輪を付けたゾンビは従順で、様々な仕事にも従事し、人に噛み付いたりもしない。
ところがこの首輪が不安定な代物で、ちょっとした衝撃で機能を停止し、突如ゾンビが凶暴化したりする。
それがトラブルを招いていく。
主人公の少年ティミーは両親との3人暮らし。
その家にも念願の使用人ゾンビがやってくる。
友達の少ないティミーは、ゾンビにファイドという名前を付けて友情を育んでいく。
しかし、一時的な首輪のトラブルにより、ゾンビの本性を現したファイドは、近所の意地悪ばあさんを食ってしまう。
これがバレてファイドと一家に危険が及ぶ事を恐れたティミーは、ゾンビ化したばあさんをスコップでメッタ打ちして倒し、遺体を埋めて隠す。
これで一件落着かと思いきや、目を放した隙にゾンビばあさんは新たな犠牲者を増やしていた。。。

コメディの中でもゲラゲラ爆笑するタイプではなく、ちょっとシュールでニヤニヤしちゃう可笑しさです。
同じゾンビコメディの「ショーン・オブ・ザ・デッド」は、ジョージ・A・ロメロ風の世界におかしな登場人物を放り込んだ所から笑いを生んでいました。
それに対して「ゾンビーノ」は、古き佳きアメリカのホームコメディの世界にゾンビを放り込んだ所がポイント。
陽気な50'sの雰囲気と、陰湿なゾンビのミスマッチが面白いです。
ちなみに「ショーン・オブ・ザ・デッド」のようなパロディ要素は殆どありません。

ゾンビ映画としては怖さやグロさは控えめではあるものの、公開時は一応年齢制限が付いていましたね。
純粋なホラー映画とは言えませんが、異質のハートウォーミングなゾンビ映画として充分楽しめました。



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