アメ車マニア


2001人の狂宴 (原題:2001 MANIAC)

2005年アメリカ映画


スプラッター映画の元祖、ハーシェル・ゴードン・ルイス監督の「2000人の狂人(マニアック2000)」のリメイクです。
ジャンル分けに迷いましたが、一応オリジナルがスプラッター映画として扱われるのでこのジャンルに入れてみました。
ところで、タイトルで1人増えたのは何なんでしょうね?

バカンスのため、マイアミビーチへ向けて走り出した若者たち。
迂回路を回らされ、鬱蒼とした森の中へと入っていくと小さな集落が出現。
そこの住人たちに 150周年記念祭のスペシャルゲストとして手厚く饗される。
しかしその街は南北戦争時、町民全員が北軍に惨殺され滅ぼされた過去を抱えていた。
そう笑顔で 若者たちを迎えた人たちは全員、怨念を内に秘めた亡霊だったのです。。。
街のホテルにただで泊めさせてもらい、食事も酒もタダなうえに美女の接待付きとい うことですっかり有頂天。
でもその夜から大変な殺戮祭りが始まります。
4頭の馬に両手、両足を縛られ、一斉に四方へと走らせてバラバラにしたり、酒と騙し て酸を飲ませ、体の内側から溶かして殺したり、巨大な万力で頭部を潰して眼球を飛び出させたりと、残酷な方法で次々と殺されていきます。
最後まで生き残っ たカップルは、祭りのクライマックスで危機一髪逃げることに成功します。
保安官と共に再度現場を訪れると、そこに集落はなく、ひっそりと墓が並ぶ墓地だっ た。。。

普通の感覚で見ればH・G・ルイスの「2000人の狂人」よりはちゃんと映画になっています。
でも「2000人の狂人」の方が遥かに毒がある。
人としてこ んな映画見ちゃいけないのでは…という後ろめたさを感じるくらいの猛毒があったんです。
ところがこのリメイクはそういう危なっかしさが無くて随分健全に見 えちゃうんですよね。
オリジナル版を見たことがある人なら言わんとしている事を分かってくれると思います。
でもオリジナルを知らずに見れば充分このリメイ クも毒々しいのかもしれませんが。

見所をいくつか書いていくと、まず冒頭のヒッチハイカー役は、ホステルの監督、イーライ・ロス。
この人は本当に色んな所にちょこちょこ顔を出しますねえ。
亡霊のリーダー役は「エルム街の悪夢」のフレディ、ロバート・イングランド。
「ゾンビ・ストリッパーズ」もそうでしたが、この人が素顔で出るとどうしても コミカルに見えちゃうんですよね。幽霊だけどあまり怖くない。
亡霊のおばあちゃんは「エルム街の悪夢」の高校教師役とかでちょこちょこホラー映画に出てく るリン・シェイ。
あとなぜかチョイ役でピーター・ストーメアが出てます。
あと自分はクレジットのみでどれか見つけられなかったのですが、長年ジェイソン役 をやってきたスタントマン、ケイン・ホッダーがその名もジェイソンという役名で出ている模様。どれだろうなあ。

特殊メイクはあまり聞きなれないS.O.T.A.エフェクツですが、グレッグ・ニコテロがスーパーバイザーで参加しているので結構頑張っています。
ルイス版「2000人の狂人」より気楽に見れるので、万人にオススメするとしたらこのリメイクでしょうね。
でもホラー映画上級者ならばまずは「2000人の狂人」を見ないと話が始まりませんぜ!


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