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悪魔の棲む家 (原題:THE AMITYVILLE HORROR)

2005年アメリカ映画リメイク作品


1978年の「悪魔の棲む家」をマイケル・ベイがプロデュースしてリメイク。

ストーリー紹介は、オリジナル版のために書いた記事をコピペして加筆して紹介します。(手抜きやな)

一家の長男が両親や兄妹を惨殺したという過去を持つ豪邸を、曰くつきである事を承知の上で格安購入したジョージとキャシーのラッツ夫妻。
子供たちと共に、この湖畔の豪邸へと引っ越してくる。
しかしハエが異常発生したり、ポルターガイスト現象が発生したりと、不可解な事件が続発した。
また末娘のチェルシーは、前の住人の末娘で、頭を撃たれて亡くなった少女の霊と友達になっていた。
幽霊はチェルシーを自分の世界に連れて行くために屋根の上へと導いたが、間一髪の所でジョージが抱き止めた。
やがてジョージを幻聴や幻覚が襲うようになり、徐々に精神のバランスを崩していく。
家に異常な力を感じた妻キャシーは神父にお清めを依頼するが、ハエの大群が神父を追い払ってしまう。
キャシーは図書館で過去の事件を調査すると、家族を惨殺した男は引越しから28日目に凶行に及んでいた。
ラッツ一家が家に引っ越してきて、今日が28日目だった。
電話でジョージに子供たちと今すぐ家を出るよう伝えるが、聞く耳を持たないジョージは電話を破壊した。
ジョージは何かに導かれるように地下室へ降り、壁を壊していた。
壁の向こうには何台もの解剖台と檻が並んでいた。
この家は、悪魔崇拝者ケッチャムがインディアンを閉じ込め、悪魔の儀式の為に大勢を惨殺した現場だったのだ。
そして自ら命を絶ったケッチャムの霊がこの家に取り憑いていたのだった。
悪霊に乗り移られたのか、あるいは精神が崩壊したのか、ジョージはショットガンを手に子供たちに襲い掛かろうとしていた。
その時、子供たちを救うためにキャシーが帰ってきた。
ところが人が変わったように襲い掛かるジョージ。
キャシーは子供と共に家からの脱出を試みるが、家が自らドアを閉ざしてしまい外へ出ることができない。
階段を登り、屋根の上へと出たキャシーたちは、煙突のハシゴを伝って庭へと降りる。
しかしそこには斧を持ったジョージが待ち構えていた。。。

途中まではオリジナルを尊重してストーリーをなぞっていきます。
後半はオリジナルが描ききれなかった悪魔崇拝者の姿や地下室の謎をより具体的に解き明かしてくれます。
オリジナルが2時間近くダラダラと描いていたのに対し、このリメイクは90分を僅かに切る所まで詰めています。
このおかげでオリジナルよりもテンポアップしてサラッと見終わる事ができます。

見終わった後に物足りなさが残る要因が二点。

まず、霊の表現方法がJ-horrorと呼ばれる日本製ホラー映画風である事。
呪怨か!と突っ込みたくなります。
悪魔崇拝なんて西洋の黒歴史ですよねえ。
それが日本人が見慣れた現代版怪談映画の手法を採用している事にすごく違和感を覚えました。
幽霊の少女を出してきたのも日本製ホラー的な描き方をしたかったからなんでしょうね。
おかげで霊的な現象が悪魔の強大な力によるものなのか、それとも被害者の怨念なのかがはっきりしなくなってしまいました。

次に、最後があっけない。
どう解決するのかと思いきや、暴れるジョージを殴って気絶させ、モーターボートで湖に出て行く一家。
家から離れると我を取り戻してまともに戻るジョージ。で、「終劇」。
悪魔や家との直接対決は無いんですね。
オリジナルも逃げて終わりだったけど、今時のホラー映画でこのあっけない終わり方は寂しい。
盛り上がる見せ場が最後にあればもっと評価が良かったんですけどねえ。
例えば家を燃やして地獄のように恐ろしい炎が立ち上がるとか、家を壊して中に閉じ込められた魂が解き放たれるとか。
オリジナルほどではありませんが、微妙に残念さが残るリメイク作品です。

その後のマイケル・ベイ印のリメイクホラーはみんなそんな感じですよね。
ヒットメーカーの名に傷を付けている事にベイさんは気付いていないのでしょうかねえ。

ちなみにラッツ家の末娘役は、幼い頃のクロエ・グレース・モレッツちゃんです。
その後「ぼくのエリ 200歳の少女」のリメイク「モールス」や、リメイク版「キャリー」で主役を演じています。
決して美形ではないけどかわいらしいですよね。



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