アメ車マニア


P2(原題:P2)

2007年アメリカ映画


容赦ないグロ描写で毎回びっくりさせられるアレクサンドル・アジャ監督がプロデュースに回った作品。
アジャ風味のスプラッターホラーを期待して見たら、施錠された地下駐車場という閉鎖空間で繰り広げられるサスペンススリラーでした。

クリスマスの夜、残業で遅くなったアンジェラはオフィスビル地下の駐車場「P2」へと向かう。
誰もが早々に帰宅したため、駐車場にはもう誰もいない。
車に乗り込みキーを回すがエンジンが掛からない。
地下の警備員室に助けを求め、夜警のトムがエンジンを掛けようとするがやはり不動のまま。
パーティに間に合わないので今夜はタクシーを呼んで帰るというアンジェラ。
トムと別れたアンジェラだったが、オフィスビルは出口が施錠されて外に出ることができない。
仕方なく地下駐車場に戻ると突然照明が消され、真っ暗闇の中を彷徨う羽目に。
その暗闇の中、アンジェラを見つめるトムがいた。。。

普通のOLアンジェラとストーカー警備員トムの一騎打ちを描いた映画です。
無人のオフィスビルが舞台なので獲物となる人間がいない。
アジャ風味を期待して見るとそこがちょっと寂しいです。
トムの餌食になるのは、アンジェラにセクハラした上司と、受け付けのおじさんの二人のみ。
セクハラ上司はボコボコに殴られた挙句、車と壁の間に挟まれて悲惨な死を遂げます。
血の量は多いですが、それほどグロい描写ではありません。
受け付けのおっちゃんは地味に死んでます。

あくまでも見所はアンジェラVSトム。
でも閉ざされた地下駐車場というシチュエーションはかなり怖いです。
自分が同じように深夜の地下駐車場に閉じ込めたら号泣しますわ。

アレクサンドル・アジャならではのグロ描写さえ期待しなければ、平均点以上のサスペンススリラーだと言えます。


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