アメ車マニア


血みどろの入江 (原題:A BAY OF BLOOD)

1971年イタリア映画


上が予告編ですが、良く分からないので下にもう一つ動画を貼っておきます。

リゾート開発が計画される入り江の豪邸で老夫婦が何者かに殺害され、親戚や関係者が集まってくる。
しかし一人、また一人と、残酷な手口で殺されてゆく。犯人は誰なのか。。。

イタリアのホラー映画の巨匠監督であるマリオ・バーヴァの作品。
脚本もバーヴァですが、原案はダルダーノ・サケッティ。
サケッティさんはイタリアの人気スプラッター映画には非常に高確率で名前が登場しますね(笑)

内容はサスペンス調のジャーロかと思いきや、スプラッターと呼べるくらい残虐な殺人シーンが用意されています。
これらシーンはこの年代としてはかなり衝撃的なもの。
「13日の金曜日」はこの作品をパクっていると言われていますが、上の動画を見てもお分かりのように、顔面をナタで割られるシーンは13金の1作目、事の最中に重なったまま串刺しにされる男女は2作目で見られたシーンにそっくりです。
余りに似ているのは単なる偶然ではなさそうですが、驚きなのは「血みどろの入江」が製作されたのは「13日の金曜日」より9年も前の1971年ということ。
後年のスラッシャームービーでは当たり前のショッキングなシーンが、こんな前に製作されていたというのは意外でした。しかもクオリティも高い。
特に顔面にナタが叩き込まれる場面のインパクトは相当デカイです。
そんな特殊メイクを手掛けたのは何とあのカルロ・ランバルディ。
その名前を聞けばクオリティの高い特殊効果も納得です。

独自の映像美学を持つマリオ・バーヴァは、細かいシーンにも拘りを持って作っているのが分かります。
細かいシーンや無造作に置かれた小道具なども気にしながら見ると色々な発見があって楽しいです。
ただ、美しい入江の風景を頻繁に入れるのは少々しつこいですが(笑)

ホラーだけではなく、様々な娯楽作品も手掛けてきた監督ですので、退屈させられる事はありません。
犯人探しの結末は思ったほどの驚きはありませんが、その後のオチはなかなか強烈です。

80年代スラッシャーホラーの原点ともいえるこの作品、ジェイソンなどが好きな方は一度見ておいては?


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