アメ車マニア


マンディ・レイン 血まみれ金髪女子高生 (原題:ALL THE BOYS LOVE MANDY LANE)

2006年アメリカ映画





先に書いちゃいますけど、これは無い。
1時間半も付き合った客に対する敬意が全く感じられない幕切れに怒りすら覚えました。
アンバー・ハードが出てるという事でちゃんとした作品だと期待しすぎていたかもしれないけど、その分を差し引いてもあり得ない。

高校のアイドル、マンディ・レイン。
誰もが憧れる存在の彼女だったが、身持ちが固く、言い寄る男は皆撃沈。

ある日同級生の自宅で開かれるパーティに誘われたマンディ・レインは、彼女が親友と呼ぶ内向的な男子生徒エメットも一緒なら、という条件付で参加する。
そのパーティでエメットは、マンディを力ずくで自分のものにしようとしている男子生徒をそそのかして事故死させ、それ以来、エメットとマンディ・レインは疎遠になってしまう。

9ヵ月後、友人グループとの旅行に参加する事になったマンディ・レイン。
男女3人ずつの彼らが田舎の別荘へと到着すると、管理人ガースが出迎える。
そこに謎の殺人者が現れ、彼らを一人、また一人と殺していく。。。

犯人はエメットなんだろうな…と思ってたら案の定。
しかもかなり早い段階で明らかにしちゃいます。
早々にネタばらしするということは、きっと最後に大どんでん返しがあるのでは?と期待しますよね。
そこは期待通り、最後に大どんでん返しが用意されています。

何と、エメットとマンディはグル。
最後に生き残った友人の腹部にナイフを突き刺すマンディ。
全員を殺したところでエメットは「約束どおり、一緒に死のう」とを誘います。
しかしそれを拒んだマンディに対して銃を向けるエメット。
その時、ガースがエメットを撃ちますが、急所を外れて逆にガースが撃たれてしまいます。
マンディは負傷したエメットを滅多打ちにして殺害。
負傷したガースを助けたところで終劇。

純情なエメットを自慢の美貌でそそのかし、友人達を殺させた挙句に殺害、罪を被せて完全犯罪の完成。というオチなんでしょうか。
その割には殺しに使ったナイフは指紋べったり付けたままだし、な~んか中途半端。

作品のタッチは前半が普通の青春映画っぽくて、何となく後半とのギャップに期待していたんだけど、期待したほどの変化も無し。
全体的にホラーと言うには大人しく、サスペンスと言うにはドキドキしない。
やっぱり中途半端。

そして最大の問題は、何故マンディ・レインが友人を殺したかったのかが語られないのです。
前半のパーティの事故もその後の物語への影響も無く、どうやら単なる一つのエピソードでしかない模様。
あのシーンは必要だったのだろうか。。。

マンディの殺人に理由が無いのなら「理由はありません!」ってはっきり言ってもらえればそれはそれで怖い。
何も言わずに終わっちゃったのが本当にもったいない。
せっかく作った映画なのにどうしてこんな終わらせ方しちゃったんだろうなあ。

(予告編動画は一番画質が良かったドイツ版ですが、アメリカの映画ですので。)




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