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ヒルズ・ラン・レッド-殺人の記録-(原題:HILLS RUN RED)

2009年アメリカ映画


アメリカのダークキャッスル資本で撮られた、ブルガリア製スラッシャーホラー。
ブルガリアと言われてもいまいちピンときませんが、監督がアメリカ映画ような絵を意識して撮ったと語るように違和感無くスッと入り込めます。

余りの怖さに封印されてしまった伝説のホラー映画「ヒルズ・ラン・レッド」。
この行方不明のフィルムを探すというドキュメンタリー映画を撮影するテイラーと仲間のグループが、映画さながらの恐怖を味わう事になります。
以下ネタバレあり。。。

公開打ち切りになった「ヒルズ・ラン・レッド」は、それ以降、監督や出演者がフィルムと共に皆失踪してしまいます。
伝説のホラー映画「ヒルズ・ラン・レッド」に惹かれ、この映画の謎を追う若者の一行は、監督の娘、アレクサの存在を突き止める。
一行にその娘も加わり、「ヒルズ・ラン・レッド」が撮影された森へと向かいます。
その森では、映画に登場した殺人鬼、「ベイビーフェイス」に突然襲われ、命からがら森の一軒家に逃げ込む。
しかしその家にも殺人鬼が現れ、一行は縛られ家の中に捕らえられてしまう。
そこに現れたのは、失踪したはずの「ヒルズ・ラン・レッド」の監督、コンキャノン。
彼は幻の作品を若者に見せるが、編集前のそのフィルムには、カメラの前で出演者を殺す監督の姿が写っていた!
リアルさを追求する余り、本当の殺人を犯して作られたのが「ヒルズ・ラン・レッド」だった。
監督は森に隠れ住み、「ヒルズ・ラン・レッド」の続編制作の機会を窺っていたのだ。
味方かと思われたアレクサも実はグルで、続編の"出演者"を調達するための囮であった。
そしてコンキャノンと実の娘アレクサの間に出来た子供が、殺人鬼ベイビーフェイスの正体。
クレイジーな殺人鬼一家に捕らえられたテイラーたちは、無事に生還する事ができるのだろうか。。。

…てな感じです。
フィクションと思われたホラー映画が実はスナッフフィルムで…といった展開は良くある古典的パターンではあります。
でも今時のホラー映画らしくスピーディでパワフルなので、ハラハラドキドキを充分楽しめます。
スタッフとキャストを見ても自分が知ってるのはウィリアム・サドラーだけだったので見終わるまでちょっと不安でしたが、予想以上のクオリティでした。
特に個人的には、CGは最低限、特殊メイクで頑張っていたのがとっても好印象でした。
惜しむらくは、先のストーリーが予想できちゃった点と、それゆえに最後に明かされる真実にびっくりできなかった事でしょうか。

B級ホラーだとすればBの上、A級ならばAの下(それは褒めすぎか?)。
得体の知れないホラー映画で冒険するくらいなら「ヒルズ・ラン・レッド」は充分お勧めできますよ~。


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