アメ車マニア


永遠のこどもたち(原題:EL ORFANATO)

2007年スペイン映画


「パンズラビリンス」や「ヘルボーイ」などで独特の暗い世界観を見せ付けたギレルモ・デル・トロ監督がプロデュースしたオカルト映画。

幼い頃、孤児院から引き取られて育てられたラウラは、医師の夫と共に以前自分が暮らしていた閉鎖された孤児院を買い取り、自らも恵まれない子供達を引き取って孤児院を再開しようとしていた。
そんなラウラ夫婦には血の繋がっていない一人息子シモンが居たが、彼はHIVに感染していた。
再開を目前に控えた孤児院で暮らす親子だったが、ある日からシモンは子供達の霊と会話するようになる。
そして孤児院再開の日、お祝いのパーティへの招待客の対応に追われるラウラに対し、シモンは「トーマスの部屋を一緒に見に来て欲しい」と駄々をこねるが、忙しさの余り息子を叱り付け、子供部屋に一人に置き去りにしてしまう。
暫くして、シモンをパーティへ連れ出すために部屋へ戻るとシモンの姿はなかった。
そこへ案山子のお面を被ったトーマスという少年が現れ、ラウラに襲い掛かりバスルームへと閉じ込められてしまう。
ラウラは夫たちに救出されるが、警察を動員しての大捜索も空しく、息子シモンの姿を発見する事はできなかった。。。
孤児院に隠された秘密とは?トーマスという少年の正体は?息子が会話していた子供達に何があったのか?そしてシモンの行方は!?

何ヶ月経っても息子がどこかで生きていると信じて諦めない夫婦。
息子を探すうちに次々と謎が現れ、事態は予期せぬ方向へと進んでいきます。

結末は何とも残酷で悲しいものでした。
しかしそんな中にも最後はあたたかな感動を残します。
ニコール・キッドマンの「アザーズ」なんかが好きな人には突き刺さる作品だと思います。

近頃のラテン系映画のパワーは強烈です。
スペイン、ブラジルなどの映画は、商業主義に走る低俗なハリウッド映画とは大違い。
洋画では英語が一番耳に馴染みがあるのでスペイン語やポルトガル語の映画にはやや抵抗がありました。
でも一度見てしまうとその圧倒的なパワーの魅力に取り憑かれてしまいました。
(どっちにしても字幕を読みながら見る訳ですしね。。。)



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