アメ車マニア


ザ・ホード 死霊の大群 (原題:THE HORDE)

2008年フランス映画


煩アレクサンドル・アジャ、パスカル・ロジェを生んだフレンチホラー界が放つゾンビ映画の怪作。

ギャングに仲間を殺された警官たちが復讐を果たすため、4名でギャングのアジトである郊外のマンションへと向かう。
マンションは荒廃しており、最上階に住むギャングの他は数家族と管理人が住むのみ。
無事にマンションへと侵入するがギャングに返り討ちに合い、2名が負傷したうえにギャングの部屋に捕らえられてしまう。
その頃、外の世界では死人が甦り、人間を襲い始めていた。
警官たちが捕らえられた部屋にはギャングが殺した死体があったが、ゾンビとなって甦り、ギャングの2人を噛み殺した。
多数の銃弾を浴びせて倒したが、すぐに噛まれた二人が甦った。
いがみ合っていた警官とギャング達だったが、襲い掛かるゾンビから逃れるため共にマンションの屋上へと逃げる。
そこで彼らが見たものは、炎に包まれるパリ市街だった。
怪我を負った1名を含む警官3名と、仲間を失い3名になったギャングは、マンションから脱出するために協力する事を誓う。
階下で生き残っていた住人も仲間に加わり1階を目指す一行だったが、生き返ったゾンビたちは生きた人間の肉を求め、マンションの内部へとなだれ込んでくる。。。

ゾンビはダッシュ系で、狭いマンション内部を猛スピードで迫って来るのが怖すぎます!
ストーリー運びはゾンビの動作同様にスピード感があり、また派手な銃撃シーンもあるので躍動的なゾンビ映画になっています。
特殊メイクは非常によく出来ています。
ゾンビメイクも不気味だし、脳天は吹き飛ばすし、血しぶきの量もかなり多いです。
ゾンビのお食事シーンは内臓ズルズルするような場面はありませんが、噛み付いて千切れる肉などはリアルでした。
またCGも下手なハリウッド製ホラーなどよりも違和感無く使われていて効果的です。
後半、ゾンビに囲まれた警官が銃とナタでゾンビを倒すところは名シーンですよ~。

ホラー映画はアメリカ製が主流ですが、アメリカ映画界の仕組みが「作ってみてつまらなかったら劇場公開せずDVD発売のみ」という雑な構造になっています。
そのため、日本で言うところのVシネマのような低予算作品が多数出回っています。しかもハズレが多い。
こういうのを安く買い付けてそれっぽいパッケージを付けて売る日本のソフト会社が多い為か、アメリカ製ホラーは最近アタリが少ない気がします。
それに比べて、フランス、イギリス、スペインなどのホラー映画は作られる数も日本で紹介される数も少ないでしょうが、一球入魂を感じるパワフルな作品に出会える事が多い気がします。


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