ジョージ・A・ロメロ監督の傑作パニック映画をリメイクした作品。
細菌兵器を積んだ軍用機が平和な田舎町の川に墜落。
飲料水から町民を汚染し、細菌に感染したものは凶暴化して他の人間に襲い掛かる。
やがて街には軍隊が派遣され、感染者を隔離しはじめた。
住人たちを助けに来たと思われた軍隊だったが、実は街全体を焼き尽くすために派遣されたのだった。
町民たちの運命は…。
オリジナルは感染者を見た目で判断することはできず、誰が狂人なのかが分からないというのが怖さのポイントでした。
その点、このリメイクの感染者は見た目が完全にゾンビ風なので、風貌や言動で非感染者との見分けは容易です。
「こいつは平気なのか?」という恐怖感は皆無ですが、感染者は俊敏系なのでスリルが生まれています。
またオリジナル以上にホラー色が強くなり、物語のスケール感もアップしているので、これはこれで充分に楽しめます。
感染者もクレイジーですが、軍人たちもクレイジーです。
人間の狂気を描いてきたロメロ監督の意思をしっかり受け継いでいる点が嬉しいです。
でも毒々しさはロメロ監督のオリジナル版の方が上なので、こちらも機会があれば見てみてください。