アメ車マニア


隣の家の少女(原題:THE GIRL NEXT DOOR)

2007年アメリカ映画


予告編と批評を見て「絶対見たくない!」と思ってた作品。
か弱い少女を寄ってたかって残虐な方法で嬲るんですが、これが実話ベースというのがもうダメ。
どうせフィクションなんだから…という精神的な逃げ場が無いんです。

でも何と、親切な友人が貸してくれると言ってわざわざDVDを持って来てくれたので、物凄い嫌悪感を抱きながら見始めました。

事故で両親を亡くしたメグとスーザンの姉妹が、少年デヴィッドが暮らす隣の家に引き取られてきた。
デヴィッドは隣の子供たちと仲が良く、自由に家を出入りしている。
メグに密かに恋心を寄せるデヴィッドだったが、隣の友人たちの母親ルースがメグに謂れの無い濡れ衣を着せては虐待を加えている事を知る。
最初は食事を与えず、精神的に追い詰めるだけだった虐待は、激しい暴力へと際限なくエスカレート。
そしてルースはメグを地下室へ閉じ込め、自分の子供たちにもメグの虐待に加担させる。
友人やルースの圧力の中、デヴィッドはメグを助ける事ができず苦悩し。。。

もう案の定、自分が一番嫌いな類の映画でした。
友人の厚意を裏切ってでもDVDを突き返すべきだったなあ、と後悔しまくり。
ずっといや~な気分のまま見てました。

これはホラー映画ではありません。
狂ったババアに精神面を支配された子供たちが、世にも恐ろしい事件を起こすという心理ドラマです。
よって、グロやゴアなシーンは見せません。
が、直接見せないからこそ、メグが受ける苦痛の数々が想像力を掻き立てて追体験してしまうんです。
そして鬼ババアのルースは、最終的にメグの大切な部分をバーナーで焼いちゃいます。
男の自分が見てても気を失いそうになりました。。。

ただ先にも書いたように、人間の内面に隠された暴力的な一面を描いた作品です。
決して暴力やセックスを面白おかしく描いている訳ではありません。
普通の主婦や子供たちが見せる暴力的な側面が、見ている人間を震え上がらせ、極限の嫌悪感を味わわせます。
鑑賞後、しばらく時間を置いてから冷静に考えると、スティーブン・キングが絶賛したというのも理解できる作品です。

ジャック・ケッチャムの小説が原作なのですが、自分は原作は読んでいません。
聞いたところによると原作のほうがもっと残酷で救いの無いお話なんだそうです。
この映画版ですらギリギリだったのに、そんな恐ろしい書物読めませんわ。。。

そして、この物語のベースとなった実際の事件は「隣の家の少女」でググッていけばその情報に辿り着けるはず。
気になる方はそっちも調べてみては。

  


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