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死霊のはらわた2 (原題:EVIL DEAD 2 DEAD BY DAWN)

アメリカ1987年度作品

「死霊のはらわた」の成功により大きな資本を得て、サム・ライミ監督自身による前作のセルフリメイク作品です。
ちなみに「死霊のはらわた」はサム・ライミが学生時代に撮った自主制作映画「WITHIN THE WOODS」のリメイク。
つまり2度目のリメイクがこの「死霊のはらわた2」という訳ですね。
でもただ単に前作の焼き直しいう訳ではなく、物語の途中までは前作の流れを凝縮したリメイク、途中からは新しいストーリーという2部構成。

恋人リンダと二人で山小屋を訪れたアッシュ。
そこで見つけたテープレコーダーを面白半分で再生したところ、古代の悪霊が蘇りリンダに取り付いてしまう。
別人のようになってしまった彼女を葬ったが、今度はアッシュの右手に霊が取り付き、自身を痛めつけ始めた。
危機一髪の所で自分の右手を切断するが、それでも右手は縦横無尽に走り回りアッシュを苦しめる。
そこへ山小屋の持ち主の娘たちがやってくる事でさらに状況はややこしい方向へ転がっていく。。。

前作もブラックな笑いが散りばめられていましたが、2作目はそれ以上にコメディ色が強くなっています。
前半はアッシュ役のブルース・キャンベルの一人芝居が続くのですが、恐怖を感じながらももうおかしくておかしくて堪りません!
特に死霊に憑依された自分の手と戦うくだりが笑えて好きです。

また前作では憑依された人間はゾンビのようでしたが、「死霊のはらわた2」ではモンスターのように姿を変えています。
前作同様、ストップモーションアニメを使って描かれるリンダやヘンリエッタの姿は、前作の取り憑かれた人間たちとは一線を画すデザインです。
このコマ撮りアニメの古めかしさがまた最高なんですよね~。

ただ前作のファンとしては残念なのが、スプラッターシーンやゴアシーンが控えめな事。
まあ血しぶきやどす黒い液体はドバドバ出ますが、前作のような気持ち悪さはあまり感じませんでした。
レーティングの問題なのでしょうか。

ちなみに、宣伝用スチール等では頭が真っ二つになってたり、バラバラに切断された人体の写真が使われていました。
しかしこれも劇中では未使用。
私は劇場と松竹から発売されたビデオとユニバーサルのDVDで見ましたが、どれも同じでした。
もしも映像として残っているのであれば、ディレクターズカット版などでリリースしてくれたらいいのですが。

でもエンディングを見れば分かりますが、サム・ライミが狙ったのは前作と同じ作風ではありません。
「死霊のはらわた2」はSFでありダークファンタジーなんですよね。
それを理解すればグロさ控えめなのもまあ納得かな…。

下記のyoutube動画の最後で、削除されたグロシーンのメイキング映像を見る事ができます。
http://www.youtube.com/watch?v=1rCNfglsryU&feature=relmfu

 

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