アメ車マニア


呪いのフェイスブック (原題:SATAN FACEBOOK)

2010年インドネシア映画


Facebook中毒の女の子が悪霊に祟られる話だと聞いたので、最近中毒気味の自分に対する戒めの意味で見てみました。

初のインドネシア映画でしたが、耳から入ってくる言語への違和感は思ったほどありませんでした。
ただ、Facebookへ書き込んでいる文字を映す場面はちんぷんかんぷん。
まあ重要な所は字幕がフォローしてくれるので問題はありませんでしたが。

Facebook中毒の女子大生ファラちゃんが主人公。
学校で馬が合わない友人と喧嘩した夜、その友人が自宅でFacebookを見ているとミラという見知らぬ女の子から友達申請が届く。
友達承認後、ミラとチャットでやり取りしていると、ミラがまるで自分の行動を近くで見ているかのような事を書き始めた。
怯えながら振り返るとそこには恐ろしい形相の女の霊が!霊に突き飛ばされ、パソコンのケーブルに絡まった彼女は感電して命を落とす。
仲直りせずに殺されてしまった友人の事で胸を痛めるファラの周りでは、その後も不可解な事故や事件が続く。
男友達がミラに襲われ大怪我を負い、学校の教授が風呂で溺死、親友のチチは農具が腹部に突き刺さり死亡。
ファラは、ミラの自宅を突き止めて訪ねると、そこには衰弱した老婆が独りで暮らしていた。
老婆はミラの祖母で、結婚直前で破談 になった事を嘆き、ミラは自ら命を絶ったという事を知らされる。
ミラは、ファラが以前Facebookに書き込んだ心無いイタズラが原因で自殺したのだった。
老婆に真実を伝えると、それまで嘆きの表情を浮かべていた老婆の顔は怒りの形相に変わり、ファラに襲いかかってきた。
老婆もミラを亡くした後にその家で孤独死した幽霊だったのだ。
霊を慰めるために埋葬し、一件落着したかと思われたが、再びファラの前にミラが姿を現す。。。

ファラと生前のミラに接点があったというのは些か唐突な展開でした。
そしてミラがファラをどう思っているのかも分かりにくかったです。
恨んでいるのなら何故執拗に襲わなかったのか。
ファラのイタズラに気づいていないのなら何故ファラの周囲に出現したのか。
もう少し説明があっても良かったかもしれません。
また映像は独特な黒が強い色調のため、暗いシーンでは登場人物の表情などが見づらい所が少々がありました。
ただその漆黒の中から青白い悪霊が飛び出してくるあたりはなかなかの迫力です!

話の展開は近年の日本製ホラー映画の影響を強く感じます。
「着信アリ」の携帯電話の役目がこの作品ではノートパソコン+Facebookになっているようなイメージです。
日本人にとって目新しさはありませんが、とても馴染み深い作りなので誰にでも見やすいのではないでしょうか。

ゴアシーンは控えめ…というかほぼありません。
幽霊の特殊メイクはそれなりに凝っていて、末期のリーガン(リンダ・ブレア)を思い出させるものでした。
グロやゴアに頼らず、小道具や強い怨念によって恐怖を演出しているあたりも日本のホラー映画のようです。
死ぬほど怖いという訳ではありませんがFacebookをやってる人ならそれなりに楽しめると思います。

Facebook+ホラーなんていかにもアメリカがリメイクしたがりそうなネタですけどやらないのかな?


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