アメ車マニア


ディセント(原題:THE DESCENT)

2005年イギリス映画


エクストリーム系スポーツを楽しむ中年女性6人組。
仲間と共に川でラフティングを楽しんだサラは、迎えに来た夫、娘と共に車で帰宅する途中、交通事故に遭い二人を亡くしてしまう。
仲間の女性たちは一人取り残されたサラを元気づけるため、有名な洞窟探検スポットへと連れ出した。
山奥にひっそりと存在する巨大なクレーター状の穴へ降下していくと、そこには神秘的な空間が広がっていた。
ヘッドランプの明かりを頼りに洞窟の奥へと進んでいく一行だったが、突然落盤が発生し、出口への道を塞がれてしまう。
その洞窟は有名なスポットではなく、グループの一人、ジュノが下見に訪れた際に見つけた未開の洞窟だった。
そのため、洞窟の構造を記したガイドブック等もなく、また第一発見者になりたかったジュノは、洞窟探検に義務付けられた役所への申請も行っていなかった。
捜索隊が来る望みも無く、ランプの電力が消耗していく中で他の出口を探して洞窟内を彷徨う一行。
そんな彼女たちを、暗闇の中から見つめる謎の生物がいた。。。

前半はアドベンチャー映画のようで、途中までは全くホラー映画的な要素は感じさせません。
予備知識が無ければ物語半ばに突然現れるクリーチャーにびっくりするはず。
それじゃクリーチャーが出てくる中盤までが長いプロローグかといえばそうではなく、絶望的な状況の中、危険な洞窟内を進んでいく展開は凄まじい緊張感。全く退屈させません。
そんな厳しい状況でさらに化け物と戦わなければならない後半はもう最悪です。

その二足歩行のクリーチャーは人間を捕えては食糧にしています。
真っ暗な地底で暮らしているため視力がなく、音に反応して動いています。
クリーチャーと至近距離で息を潜めて対峙する場面はドキドキハラハラです。

この作品の面白いところは、敵がどんどん変わっていく(増えていく?)ところ。
最初は洞窟、次はクリーチャー、最後は仲間割れして友達との殺し合いに発展します。
仲間割れについてはオープニングが伏線になっています。

また主人公サラが事故の後遺症を抱えている事も良いスパイスになっています。
それを活かしたエンディングも何とも言えない余韻を残します。

無名のスタッフ、キャストで制作された作品ですが、型にはまらず、観客の予想を裏切りまくる展開はとても斬新に映りました。
お勧めの一本です!

   


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