アメ車マニア


サプライズ(原題:YOU'RE NEXT)

2011年アメリカ映画





両親の結婚記念日を祝う為、独立した子供たちが同伴者と共に森の別荘へ集まってくる。
テーブルを囲んでパーティが始まった途端、外からボウガンの矢が打ち込まれ、長女の恋人が殺されてしまう。
襲撃者はキツネ、ヒツジ、トラのマスクを被った謎の3人組。
妨害電波で外部との連絡を絶たれたため、長女が助けを求めて外へ走り出すと、玄関前に張られたピアノ線で喉元を切り裂かれてしまう。
パニックに陥った長男の妻は森の中へ走り出し、隣家へ逃げ込むが、そこには隣人の死体が転がっていた。
そして追って来た殺人鬼の斧で顔面を割られ殺されてしまう。
その頃別荘では、次男の恋人がサバイバルキャンプで鍛えた体と知恵を駆使して、殺人鬼と戦う準備を進めていた。。。

初めて日本版予告編を見た時、何やら並外れたパワーを持ち、かなり意表をついた展開を見せるスラッシャー映画…という印象を受けました。
実際に見てみるとそつなくまとめた王道的スラッシャー映画で、予告編から感じたほど強い個性は感じられず。
ただ、特にこれといった目新しい仕掛けはないものの、スラッシャー映画としてはよくまとまっているので退屈せずに最後まで見れました。
「13日の金曜日」以降の連続殺人鬼もの、近年では「スクリーム」シリーズなどが好きな方ならど真ん中の作品だと思います。
良く出来た予告編と邦題のおかげで過剰に期待させられた部分はありますが、十分楽しませてはくれました。

残念だった部分を挙げるとすれば、物語の起伏の付け方。
何となく盛り上がりが前方に寄っちゃっているように感じられたのが惜しい。
多少のどんでん返しが用意されていますが、早くも中盤でネタばらしされてしまいます。
最後のオチも残念ながら想定の範囲内でインパクトは無し。
訳も分からず襲われる前半部分の方がパワフルで、中盤のネタばらし以降は徐々に収束していくような印象。
やっぱ最後はドーン!と盛り上げてほしいですね。

監督はオムニバスホラー「V/H/Sシンドローム」にも参加していたアダム・ウィンガード。
ちなみに最初の犠牲者となる長女の彼氏を演じるのは「V/H/S~」の参加監督一人、タイ・ウェスト。
この仲間内はどうも演じる事も好きなようで、キャストとスタッフ両方にクレジットされたりしていますね。

特殊メイクは名前を聞いてもピンと来ませんが、参加作品を見るとメジャースタジオの大作にも参加してる人たちのようです。
一番派手な特殊効果は顔面にめり込んだ斧で、あとはダミーヘッドの眼球を突いたり(ダミーと分かっちゃうのが残念!)、喉元を掻っ捌いたり。
それなりに血は飛び散りますが、グロ、ゴアな描写に慣れた現代のホラー映画ファンにとっては控え目な部類でしょうか。

でも実はこの作品の一番の見どころは母親役のバーバラ・クランプトン!
「死霊のしたたり」でも「フロム・ビヨンド」でも脱がされ、そのうえゾンビや化け物と戦わされたあの女優さんです!
一連のスチュアート・ゴードン作品以来なので随分久しぶりに見たのですが、きれいなおばちゃんになっててちょっと安心しました。
でもさすがにもう脱がないんですね(笑)
年齢を考えると仕方ないですが、ちょっと残念かな(汗)

 


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