アメ車マニア


ザ・フライ (原題:THE FLY)

1986年アメリカ映画


「蝿男の恐怖」をクローネンバーグ監督がリメイクして話題になりました。
これも「デッドゾーン」に続いて悲しいお話でしたね。
でも「デッドゾーン」と違うのは悪趣味具合でしょうか。
もともとが蝿と人間が融合してしまうというゲテモノストーリーですもんね。

カプセル状のポッドと呼ばれる機械の間で物質を転送する研究をする科学者ブランドル。
物の転送に成功した彼は、自ら実験台となってポッドに入り、人間の転送を試みる。
転送は成功したかに見えたが、ポッドの中にはブランドルと共に1匹の蝿が潜り込んでいた。
遺伝子レベルで蝿と融合してしまったブランドルは、徐々に体が崩れ、人間と蝿が融合した新しい生物へと変身していく。
爪がはがれ、歯は抜け落ち、耳が取れ、醜い姿へと変わっていくブランドル。
姿と共に人間性も崩壊して行き、徐々に暴力的な性格へと変わっていく。
体の変化を心配する恋人に対し、「俺に構うな、殺すぞ。」と理性を失いつつある自分から遠ざけようと追い払う姿が哀れ。
しかし最後は理性を完全に失い、恋人に襲い掛かるも、ポッドの操作ミスによって深手を負ってしまう。
そして自らショットガンを自分の頭に当て、恋人に引き金を引くように哀願するのだった。。。

ジェフ・ゴールドブラムの蝿演技が素晴らしかったです。気持ち悪かったし怖かった。
恋人役のジーナ・デイビスは、代わり行くブランドルと、身ごもったブランドルの子供の体を案じて苦悩しまくり。
この二人はとてもいいキャスティングだったと思います。

個人的に惜しいと思うのが、特殊メイクを担当したクリス・ウェイラス。
完全に化け物と化した最終形体のブランドルバエのデザインがイマイチだと思うんです。
作り物っぽさ全開で、生き物らしさが希薄なんですよね。
でもね、クリス・ウェイラスはこの作品でアカデミー賞もらってるんですよ。 う~ん、複雑。

ちなみに続編「ザ・フライ2」はこのクリス・ウェイラスが監督を務めましたが、大方の予想通りずっこけました。。。

 


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