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フランケンシュタイン (原題:MARY SHELLY'S FRANKENSTEIN)

イギリス・アメリカ合作1994年度作品


原作に忠実な古典恐怖小説の映画化。
シェークスピアの舞台や映画化作品で有名なケネス・ブラナーが、監督とフランケンシュタイン博士として主演をこなしています。
製作総指揮はフランシス・F・コッポラです。

スイスからロンドンへ留学中の天才医学生フランケンシュタイン。
母を亡くした経験から、死人の蘇生研究に没頭する。
師事する教授の死をきっかけに、教授の研究成果を元に、犯罪者たちの遺体を継ぎ接ぎしたモンスターに命を与えることに成功する。
しかし、その醜いモンスターを目の当たりにしたフランケンシュタインは、自ら創造した命を葬り去ろうとする。
ところが怪物はフランケンシュタインを振り払い、研究所を抜け出して街の中へ消えてゆく。。。
その後フランケンシュタインは学校を卒業し、婚約者と共に生まれ故郷のスイスへ戻る事になる。
希望に満ちたフランケンシュタインとは対照的に、怪物はその醜い姿ゆえに行く先々で人々に虐げられ、孤独に涙を流しながらひっそりと暮らしていた。
彼も人間としての心を持っていたのだ。
いつしか自分に忌まわしい体を与えたフランケンシュタインを憎み、復讐するためにスイスへと向かう。。。

フランケンシュタインといえば、怪物くんのフランケンの元となったユニバーサルのフランケンシュタインが有名ですね。
でも今作ではなんとロバート・デ・ニーロがモンスターを演じています。
大スターでありながら、継ぎ接ぎだらけの醜いメイクをしての熱演は一見の価値ありです。
一流のスタッフと一流の出演者が揃って真面目に作った作品ですので、映画作品としての完成度は極めて高いです。
ホラーという枠に因われない、娯楽性のある文芸作品となっています。
この作品を初めて見た頃は既にたくさんのホラー映画を見ていましたが、ホラー映画ファンを自称しておきながら、ホラー映画という物を低く評価しすぎていた事に気付かされました。 悲しく、優しく、美しい物語です。
今までで一番泣いたホラー映画ですので、アンチホラー派も含め、多くの映画ファンに見てもらいたい作品です。



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